冬を生き抜く動物のお話
雪の上の生き物、雪の下の生き物
今年は雪も多くまだまだスノーシューが楽しめそうです。近年雪の少ない年も多かったので久しぶりに満喫してます。
雪の上にはたくさんの足跡が残るので、動物の足跡を探すようなアニマルトラッキングをしながら、このウサギはここでご飯食べたなーとか、何かを警戒してるのかなとか、ケンカしてるなーとか、いろいろ考えながら歩くのも楽しいものです。
トガリネズミの越冬がすごい
冬の間をどう過ごすかは種類や地域や環境によって大きく異なります。
長野県では冬眠をするツキノワグマも暖かい地域ではあまり寝ません。どちらの方がその個体にとって得かは諸条件によるのです。
さて、トガリネズミというあまり知られていない哺乳類がいます。ネズミという名前がついていてもモグラに近い生き物です。
トウキョウトガリネズミは世界でも最小クラスで体重は2gしかありません。ちなみに東京には分布していません。
トガリネズミの中にはものすごい越冬の仕方をするものがいます。
なんと、秋頃だんだん寒くなってくると頭骨と脳が20-30%程小さくなるのです。
脳を使うのは実は結構エネルギーを使うのです。そこで冬の間は脳を小さくして省エネで冬を越し、また春になると元の大きさに戻るそうです。我々にはとても想像できないですが、すごい方法です。
トガリネズミ以外にも面白く不思議な越冬戦略をもっている生き物はたくさんいます。まだ雪もたっぷりありますし、冬にしかできない自然観察を楽しんでみましょう。
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